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心の病気

アルコール関連障害


 物質関連障害には左のメニューに示すように数多くの精神疾患があります。このページでは、アルコール関連障害をご説明していますが、他の障害を知るには、表の該当項目をクリックして新たなページにジャンプしてください。


 アルコール関連障害の典型的なものは、「アルコール依存症」と呼ばれる心の病気です。この病気の本質は、アルコールなしでは生きていけないと思い込み、繰り返し脅迫的にアルコールを欲求することにあります。アルコール依存症は、精神的な問題を有するばかりでなく、結果として重篤な身体的障害を引き起こすことが多いです。
アルコール精神病の症状
振戦せん妄  アルコール性の精神障害の中で最も多く現れる症状です。飲酒してから2〜3日して、急激にせん妄状態が現れ、意識が混濁し、精神運動興奮状態や幻覚症状を呈します。身体面では上下肢に粗大で不規則な振戦・震えが出現、発熱が現れ、その後睡眠状態となり終息します。

 症状が出ている間、虫や小動物の幻視が現れたり、仕事をしているような言動を繰り返す職業せん妄が見られるようになります。

 通常、3〜5日で回復しますが、回復後に次項で述べるコルサコフ精神病の後遺症が残ることが多くなります。

コルサコフ精神病  コルサコフ精神病は、記銘力障害・失見当・作話という問題と、多発性神経炎を合併した症状を呈する精神疾患です。予後は必ずしもよくありません。

 振戦せん妄とともに発症し、せん妄が消失するにつれたこの症状が現れてきます。

アルコール幻覚症  アルコール幻覚症では、幻聴を主症状とする問題が起こります。幻聴は何らかの被害や危害を受ける内容のもので、それから逃避したり、自殺を企てたり、攻撃的になります。

 症状は突発的に発症し、断酒すれば、数日の内に回復しますが、そうならず長期に及ぶこともあります。

アルコール性嫉妬妄想  アルコール依存症が継続している間、夫が妻に対して嫉妬や妄想を抱く状態が起こります。アルコール依存症が治癒すればこの症状は自然に消失します。

アルコール性痴呆  アルコールの恒常的な過剰反復摂取により、脳に器質的な変化が生じ、痴呆症状を呈するようになります。脳萎縮が認められることもあり、この場合は、アルコールを断っても回復する可能性は低くなります。















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